トロント大学・冬学期に履修した4つの授業
留学生活が終わり、日本に帰ってきました!
これからは、少しずつ留学について振り返ったり、留学に必要な情報を発信していけたらと思います😊
本日は冬学期に取った授業について!
冬学期は、プログラミング、音楽、現代アジア、東アジア文学の4つを履修しました。
CSC108(プログラミング)
授業は週2回、2時間と1時間に分かれており、毎週の予習課題、復習課題に加え、学期中に3回ある大きな課題、中間試験、期末試験があります。
勉強量はかなり多く、毎週の予習復習には平均2時間ほどかけていました。
課題は提出期限まで2週間ほどありますが、私はプログラミング初心者だったため、出された時点で課題に取り掛かりました。
私は毎日机に向かっていました笑
(課題にもよりますが、できる人は2~5時間ぐらいで完成させていたそうです。すごい…)
一見とっつきにくいように見えますが、毎週の予習風習、課題をしっかりこなし、かつTeaching Assistant に分からないところがあれば最後まで教えてもらえるので、実力に関わらず普段からコツコツ取り組み粘れば、最後には結果がついてきて達成感が得られました。
MUS111(西洋音楽史)
かねてから音楽史に興味があったため、履修しました♪
音楽の歴史について知ることができるだけではなく、時代ごとの社会背景やそれがどのように音楽に変化をもたらしたかについて学びます。
また、音楽史の中でも、黒人音楽や先住民族の音楽についても学び、植民地や奴隷制度の影響を受けた人々の音楽について、そして現在ではどのような流れがあるのかについて知ることができました。
先住民族については西洋音楽とカナダの先住民族の音楽を組み合わせることで先住民族の文化を受け継いでいく音楽家についても知ることができ、とても興味深かったです。
少しご紹介↓
Jeremy Dutcher のSakomawit
彼自身、先住民族出身で、クラシック音楽を学んだあと、おばあさんから伝えられた民族の文化を廃れさせないために融合した音楽を作ろうと考えたそうです。
幻想的だけど、オーケストラの楽器と合わさって壮大さも兼ね、音楽に引き込まれます。
CAS201 (現代アジア研究)
秋学期に履修したENV100、ENV222(どちらも環境学)よりも、人権にフォーカスした授業となっており、発展途上国や環境問題に興味がある私にとって、トロント大学で受講した授業の中で一番好きな授業でした。
ただ起こっている事実を学ぶだけではなく、問題の根本はどこにあるのかについて深く考えていきます。
例えば…
- 先進国のエネルギー利用や資源の搾取によって起こっている気候変動の打撃を受けるのは、先進国ではなく、アジアや発展途上の国々である。
- 途上国に対する支援があるが、実際には金利や先進国の雇用の確保に繋がっており、お金は途上国から先進国に流れている。途上国が発展するためのものになっていない。
- 高度な技術なしで、貧しい人々の健康や生活をよくすることができたり、地球温暖化を防いだりすることができる。
など、途上国への負担やアクションを取ることの重要性について考えさせられました。
この授業内で予習課題として出された文献に感銘を受け、本を購入しました。
(その後の授業でも教授がおすすめしていました。)
Paul Hawken (ポール・ホーケン)のDraw Down という本。
温暖化自体や温暖化に関連する人権問題などについて、具体的で効果的な策が100ほど挙げられています。
この本をトロント大学の日本人の先輩におすすめし、日本語版があったらいいのにね、もしなかったら自分たちで翻訳本を作るのもいいなぁと話していたところ、日本語版も出版されていることを発見。
日本語名は、『Draw Down ドローダウンー地球温暖化を逆転させる100の方法』のようです。
リンクが貼れなかったのでもし興味があれば調べてみてください😊
実は、本の最後にその策を実行した際としなかった際の費用もデータとして書かれています。
私的には、アクションを起こさない方がトータルで見ると費用がかかる、ということが明瞭で、説得力があることがとても気に入りました。
帰国後も、
内容(将来のしたいことに繋がっている、環境と人権)+英語力維持
のためにコツコツ読み進めたいと思います!
EAS296 (東アジア文学)
この授業では、中国、日本、韓国、台湾の近代文学について学びました。
作品自体を分析するというよりは、各国の同じ時代の文学を読み比べて、歴史的な運動がどのように文学の在り方に影響を与えたのか、地理的な関係や日本統治(トロント大学や英語の文献では colony, 植民地と呼びます)が各国の文学にどのような共通点をもたらしたのかについて学びました。
私は様々なテーマの中でも、プロレタリア文学が労働者階級の人権を啓発するような動きから生まれたことに興味が湧き、期末レポートではプロレタリア文学の特徴として文として直接的な啓発は行われていなかったことに注目しました。
その原因として政治的な圧力があったことや、作品から読者に、登場人物の労働環境や生活について客観的に見てもらい、そこから虚しさや悔しさを感じさせることで、自分たちの生活を振り返って人権を獲得する力にかえていたのではないかと論じました。
自分のテーマを見つけると文学だけでなく他のもの(私の場合は人権)と結び付けることで歴史を知ることができよかったです。
最後に
コンピュータサイエンスを除き、すべてのFaculty of Arts and Science の授業は内容の根本に社会問題との繋がりや多様性の包括などがあったように感じます。
歴史・現代など時代を超えて、世界的な問題や人権について学び、それぞれの授業をベースに、それらを組み合わせて自分自身なりの考えも深めることができてよかったです。